体作りを考える際にいくつかの観点があるようだ。
現在の私の理解をまとめると
・筋肉自体をつける、筋肉を鍛える
・動作を鍛える、筋肉はその結果として増量・増強される
と、大きく二つに分かれる。
前者はいわゆる筋トレ、ボディビル的で、筋肉を大きくするにはどうすればいいのか?が主な論点となる。
後者はいわゆる運動選手的な考え方であり、筋肉自体にフォーカスは当たらない。あくまで結果。
何かをなすにあたって、まずは目標を定めるべきだが
前者の目標は、どのような体になりたいのかであり
後者の目標は、どのような動作を上手にしたいのかである。
いうまでもなく、両者に優劣はなく、また、前後関係も曖昧である。
ある動作を上手にしたい場合、動作を懸命に練習するだけでなく体の個性を分析し
必要な筋力が大幅に低い部位があるのであれば、その点を集中的に筋トレで増強することは
むしろ効率的な動作の獲得に効率的だろう。
またその逆に、ある動作を練習している場合、その運動強度に応じて筋量・筋力が伸びるのも事実である。
本書は、その二つ、-二つの分類とその関係性-を認識している方が読めばより味わい深いはずだ。
筆者はバスケットボールのコーチであり
その指導キャリアの初期では筋トレをもって動作の向上に役立てようと考えていた。
しかし、それは必ずしも全員に当てはまる処方箋とはならなかった。
それはなぜか?そして何が必要なのか?それが本書には書かれている。
瞬間的で力強いジャンプには何が必要か?
それに気づくのにMBA選手の体つきをヒントにした点は非常に興味深い。
ある動作に秀でた人たちには、やはり、何らかの共通点があり
そこから帰納的にそれが何かを導き出すこともまた一つの方法なのだ。
趣味で何かのスポーツをしている方には大いに参考になるのではないだろうか?
いかにピンと来た人はぜひご覧いただきたい。
・ランジでの動作の違い
・まずは柔軟性、その真意とは?
・インナーマッスルの分類
・インナーマッスルの柔軟性獲得の具体的な方法
・呼吸と体幹にあるインナーマッスルの関係
・体幹にあるインナーマッスルの効果とは?
・尻とハムストリング
・筆者によるスクワットの変遷
・ジャンプにおける、下半身主間接の関係性
本書は一冊で完結しているものではない。
この一冊で動作の強化が行えるわけではない。
あえて本書のテーマをいえば、動作におけるインナーマッスルの影響とその強化の仕方となるだろう。
続編があるのでそちらについても記事を書くことにする。それは後ほど。
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