結論としては、ダブルが必然的に高重量を扱えるのでよろしいが
シングルはシングルで意味があると考える。
どう意味があるか。
たとえばプレス。
片手に36㎏。(
私のMAX重量だが。)それでRKCのフォームできちんとプレスを行うと
体が傾かないようにするのがなかなかに難しい。
知らず知らずのうちに傾いてしまう。
そうならないようにするためには体全体のテンションを高めて
左右の偏りなくすることが肝要となる。
紙で作った人形に片側だけ重りをつけると紙人形は片側につぶれてしまう。
これが木でできた人形であればどうだろう?
内部的に負荷は偏ってはいるが、その人形の硬さからおもりに耐えることができ
形状を保ったままになる。
よって、シングルでの高重量のプレスでは体全体のテンションを
左右の偏りなく高めることができると考える。
もちろん紙でできた人形はテンションが低い人、
木でできた人形はテンションを維持できている人の例えだ。
体全体のテンションというのはRKCの提唱するハードスタイルでは重要で
テンション=パワーであり、テンションは体全体に保持されているものでなければならない。
それを維持する種目がフロントスクワットやプレスであり
テンションを高めることと弛緩の繰り返しを練習するのがスイングなどになると理解している、
(高度なアスリートでは弛緩状態から緊張状態に持っていくそのスピードが非常に速い)
テンションを高めることができると弛緩、リラックス状態を体感することができる。
大きな岩を動かすことを想像してほしい。エイヤと動かして目的の地点に到達したら
体全体の力が抜ける。そんな感じ。
ではダブルは意味がないのか?
そんなことはない。
前述のように高重量が扱えることが一番の利点。
スクワットは特にケトルベルだと軽いので、必然的にダブルでやることが多くなると思う。
プレスだってダブルでやれば体全体にかかる負荷は必然的に増す。
重量の増加が非常に簡便になる。
では、ダブルの種目を行うためにケトルベルを同じ重量2つずつ揃えなければならないのか?
私はそんなことはないと考えている。
4㎏の差であればむしろ
・シングルで行った場合の左右差がないように体全体のテンションを高める目的
・高重量で行うという目的
双方を一度に達成できると考えている。
たとえばダブルスイングにて。
32㎏と28㎏でやって32㎏を持っている側に体が持って行かれる。
これはもちろんダメ。
そうならないように体全体のテンションを高める。
一挙両得のような気がしてはいる。
ただし中途半端という考えも捨てきれない。
ダブルでやるのに必ずしも二つずつ同重量のケトルをそろえる必要はないが
左右のバランスを保持する意味合いではシングルのほうがより効率的だろう。
経験的に8㎏差だとちょっと大変。4㎏までに抑えておくほうがよさそうな気がする。
(24や32はダブルでそろえるとよさそうな気がする)
なお、チャレンジングな種目としてピストル(片足スクワット)の紹介もしておきたい。
いわゆるスタビライゼーションを鍛えるのによい種目であり
自重でも片足で行うので十分に負荷がかかる種目である。
ここで工夫したいのがケトルの持ち方。
両手で持ってもよし。片手に持ってもよし。両手に一つずつ持ってもよし。
重量は個人に合わせて、様子を見つつ。
私の経験談として、結構難しいのでチャレンジしてみていただきたい種目。
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